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最近のクルマのCM

①アスファルトに佇む白いBMW。走り出すとドリドリで、そこに一輪咲く白ユリの花を揺らす。カウンターを当てて止まるクルマ。NOB(谷口信輝)の運転テクは、さすがである。
⇒ディーゼルエンジンでもここまで走りを極めているよ、と・・・

②スーパーGTのサーキットを駆け抜けるRC F。そのうち、市販車のRC Fにオーバーラップし、最後は富士スピードウエイの100Rを、全開ドリドリ、タイヤスモークをもうもうと上げて抜けていく。
⇒サーキットでも、こんな限界走行ができるよ、と・・・。

③スタントシーンを駆け抜ける古い(3代目?)のゴルフ。
コンテナの間を片輪走行でくぐり抜けると、監督のカット!の声を無視して走り去ってしまう。
ドライバーは「ゴキゲン、ワーゲン!」
と語呂合わせで口ずさみ、その後新型ゴルフに映像が切り替わって終わり。
⇒クルマの取り回しの良さ、ドライバーの意のままに動かせる感をアピール・・・。

④ピットガレージのシャッターが開き、真っ黄色のメルセデスAMG-GTが、カーカバーを振り払いながらコースイン。オースチンのサーキット・オブ・ジ・アメリカを全開走行、タコメーターもビンビンに振って、最後はこれまたドリドリ、カウンターでコーナーをクリアしていく。
⇒スーパースポーツモデルならではのサーキット走行の迫力を誇示・・・。

⑤「ドーナツドリフト」などという新語を付けて、セサミストリートのマペットを助手席に乗せ、グルグルとドーナツターンをする新型のBMW1シリーズ。
⇒FRだからできるんだよ、ドーナツターンが、的な・・・。


最近のクルマのCM、見た目にわかりやすい形で走りの良さをアピールしようとしているのだろうが、どれもちょっとずつ引っかかる。

四半世紀前まで、つまり「自主規制」で国産車が最高280psまでしか出せなかった頃は、「ドリフト走行は暴走行為を助長する」ということでご法度。
せいぜいスローモーションでのスピンターンが「上限」だった頃は、制約の中で「どうやったら走りの良さとか、ダイナミックな感じを表現できるだろうか?」と広告代理店のクリエイターも悩んだものだった。

今や、FRならドリフトが特権だ!と言わんばかりにドリドリ、モクモク・・・。違うのはクルマの色だけじゃね?
青やら赤やら、黄色やら   >信号じゃないんだから!
今どき、300psは当たり前、高性能車を名乗るなら450ps、500psはないとね、みたいな風潮の中、サーキットに持ち込んでのドリドリなんて、ちょっとしたドライバーなら誰でもできるが(フジの100Rなんて、広いし、エスケープゾーンのカタマリみたいな安全地帯だ)1000万を超えるようなクルマをそこに持ち込んで実際にやる人はかなり限られるだろうから、やっぱイメージの世界なんだろう。真っ黄っ黄のメタリックのAMG買うセレブも少ないだろうし。
ゴルフも、振り回して楽しかった時代から比べると、かなりデカくなったからか・・・でも、昔のクルマで宣伝作ってどうするの?「昔からその精神が今のモデルにも生きている」とでも言いたいのだろうが、新型ゴルフの良さは違うところにあるのだから、それをちゃんと訴えれば良いのに。

クルマのCMって、難しいものかも?
別に、どうでもいいけど。小生がどうこう言う筋合いでもないしな。
限界走行なんてしなくても、クルマの楽しさが伝わるCM・・・
新型のロードスターや、S660のCMがあるなら、きっとオープンエアーモータリングの楽しさを訴えるんだろうな・・・
見てみたい。あるなら・・・

by ohayontaro | 2015-05-20 00:27